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Vol.3 サンドリーズショップ紹介シリーズNO.2  The otherside of Motherhouse

もう一つのマザーハウスストーリー マザーハウス 副社長 山崎大祐氏インタビュー 第1章 少年期 小学生~高校生時代

(取材・文 安藤寛之)

『メイド イン バングラデシュ』 フェアトレード・カンパニー「マザーハウス」と聞き、まず最初に思い浮かべることは、女性社長山口絵理子さんとジュートバッグのことであろう。
どちらも雑誌・TVをはじめマスコミ媒体でも多数とりあげられており、情報も多く、馴染みの深い方も少なくないはずである。今回このサンドリーズマガジンではその山口氏とマザーハウスを影で支える副社長「山崎大祐氏」をフォーカスする。彼自身のこと。会社のこと。そして山口絵理子さんのこと・・・・。

僕、中学・高校は物理の勉強ばっかりしていました。将来は物理の研究者になるんだ、と本気で思い込んでいたほどです・・・。

山崎氏の写真ご出身はどちらなんですか?また幼少期からのこと少し教えてくれますか?

出身は東京の錦糸町です。
よく家出するような子供でした(笑)実はあまり大きな声では言えないんですが、決して恵まれない家庭環境でして、それもあって、家を飛び出すようなこともあったんです。
小学生の時ですが。力がありあまっていたんでしょうね。高校の時なんかはバイトをして食費の一部も稼いでいたような状態です。
高校までは社会への関心もなかったですし、とにかく毎日生活するだけでしたね。


いきなりそんな壮絶な状況なんですね。でも今はどちらかと言えば社会的な企業活動をなさっています。学生時代にそのような方向に向くきっかけになるようなエピソードはありますか?

ひとつだけ社会的というか、政治的なことですごく衝撃を受けたことがあって、それが「ベルリンの壁崩壊」なんです。
小学生の時の話なんですけどね。その映像をみた時にとにかく漠然と人間の力ってすごいなーという思いを持ちました。その時はこういう物事を伝える仕事、つまり「メディア」の世界に行きたいなーという気持ちがありました。
でも、それ以前に、その体験がある意味自分の深層に深く訴えまして、とにかくそのベルリンの壁崩壊の時に、「人間が生きていくチカラ・パワー」みたいなものを凄く感じたんですね。そのインパクトがそのまま、自分にとっての「人間ってなんだろう」「生きるってなんだろう」という疑問につながり、そもそも人間はどこから来たのだろう、宇宙ってなんだろう、みたいにどんどん大きな疑問につながっていきまして(笑)
そして、物理を勉強することにつながるんですよ。

物理ですか?一見するとずいぶん飛躍したように感じますね。

そう物理です。僕、中学・高校は物理の勉強ばっかりしていました。将来は物理の研究者になるんだ、と本気で思い込んでいた程です。小学校のころは家庭の事情も複雑だったこともあり、あまり学校行っていなかったんですが、中学・高校はちゃんと学校に行って、そしてひたすら数学と物理の勉強をしていました。

高校生のころは生活は安定していたんですか?

いや、安定はしていないんですが・・・実は僕小・中・高校と付属の学校だったんです。小学校時代のあるときからちょっと混迷するんです。
で、中学・高校は奨学金で通いました。勉強を頑張ってそのまま進めば奨学金で通えるかもしれない、と周りの人たちにアドバイスを貰ったのもあり、中学、高校と進みました。実際、先生たちも本当によくしてくれて、それは今でも本当に感謝しています。
感謝と言えば、小学校のとき、本当にかなりいろいろあったんですが、公園で寝ることなんかもあって、そのときはホームレスの方なんかにも凄くお世話になって、それも感謝していますし、今思えば、そのときから人の暖かさを感じる機会が凄く多くて、基本的に人が好きになったのもそこなんだなーって感じですね。
物理の話にもどりますが、とにかく先ほど言いましたように、物理に興味を持ったのが「そもそも人間とは」とか「生きるとは」みたいなところに端を発していまして・・・。

哲学ではなかったんですね?

そうですね、哲学と物理って似てるところがあって、つまり「真理」を求めるみたいなところですよね。そういうものに凄く興味がありまして、それで物理につながる訳です。
それもこれも、やはり少し苦労した小学生の時代に「何のために生きているのか」「自分の居場所ってどこなんだろう」みたいな思いがあったからだと思います。
そんなときに物理学に出会い、そもそも物理という学問には「宇宙の始まり」みたいな話もたくさんあります。
そこには人間の始まりの答えもありそうな訳ですよ。自然と物理にはまっていきましたね。

山崎氏学生時代写真の写真

山崎氏学生時代

山崎大祐氏プロフィール

1980年東京下町に生まれる。 慶応義塾大学総合政策学科卒業後、ゴールドマンサックスで金融エコノミストとして活躍した後、2007年から、山口絵理子氏が2006年に起業した「マザーハウス」副社長に就任。途上国発、世界に通用するブランド「マザーハウス」を目指し、日夜奮闘中である。